古地図の旅

古地図の旅

期間:2020.7.19-9.6

古地図の旅 -殿さまの地図コレクション-

16世紀半ば、平戸は海外貿易港として注目されます。やがてヨーロッパで制作された地図には「Firando(フィランド)」という地名が記され、世界中に知られることになりました。一方日本では、江戸幕府より諸大名家へ国絵図の制作が命じられます。各藩により作成された地図は幕府へ提出が求められ、日本地図が完成しました。当時の地図制作は幕府の権威を示す一大国家プロジェクトでした。そして江戸時代後期、全国を測量した伊能忠敬によって制作された実測地図(伊能図)は、従来の日本地図とは比べ物にならないほどの精密さで、日本国土の正確な姿を明らかにしました。その精巧さは現在の地図と比べても遜色ないほどで、あまりに詳細なため、国防上の問題から幕府が流布を禁じたほどです。
本展では、旧平戸藩主・松浦家のコレクションから古地図にスポットをあて、様々な古地図を一堂に展示します。伊能図が平戸オランダ商館に展示されるのは、初めてのことです。当時、地図は一般の目に触れることがない貴重なものでした。時空を超えて「古地図の旅」を楽しんでほしいと思います。あわせて、精巧に制作した伊能図「平戸図」「九州図」のレプリカを販売いたします。

【会期】2020年7月11日(土)~9月6日(日)
【会場】平戸オランダ商館
【主催】平戸オランダ商館